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活動報告(2012年度)

第78回
『城ケ島と港町三崎散策』
[2013.6.3(月)]

今回は歩こう会初の企画・シーサイドウォークなので、皆それぞれの思いを抱いて参加したと思う。北原白秋の「城ケ島の雨」の名曲に惹かれた人もいるでしょうし、マグロに心が動いた人もいるでしょう。あるいは、小さい頃に訪れたことがあって懐かしむ人もいたでしょう。

京浜急行線の終点三崎口駅に近づくと、木々や建物の間から時折海が見えて、遠足に来た小学生のように「あっ海だ、海が見える」と座席から立ち上がらんばかりに興奮してしまった。三崎口駅前の売店にはマグロラーメンやサザエ、ハマグリ等数々の海産物が並んでいて、潮風に包まれながら太平洋に来たのを実感する。

駅からバスで城ケ島大橋を渡り白秋碑前で下車。白秋記念館前の浜辺に白秋自身が揮毫した「城ケ島の雨」の詩碑が立っている。字が見事すぎて歌詞を知らなければ何と書いてあるのか分からず、記されている白秋の名さえ読むのが難しいので、無理に読もうとせず流麗な書を眺めるだけでいいのだと自分に言いきかせた。薄日の射す暑からず寒からずのハイキングには絶好の日和だったが、「利休ねずみの雨がふる」の情景を自分なりに想像した。ちなみに「利休鼠」とは、緑色を帯びた鼠色のこと。詩は白秋が三浦三崎に住んでいた明治末年頃の作品で、情感のこもった実にいい詩だと改めて思った。

城ケ島公園はかなり人の手がかけられており、目の覚めるような青い紫陽花の道が一番気に入った。散策路を進んで城ヶ島第一展望台に上って、心地良い海の風を頬にうけながら房総半島を見渡した。標高34.5mと表示があったので、海岸の磯釣りの人達はもし津波が来たらこの展望台に避難したらいいと思った。

白秋詩碑の前で

白秋詩碑の前で
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城ケ島公園内の紫陽花の道

城ケ島公園内の紫陽花の道
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海岸へ下りて、波の浸食によって出来た奇岩「馬の背洞門」を背景に写真を撮る。海に沿って砂地や岩場を歩き、足元が非常に危なっかしく難儀した後、城ケ島灯台を経て渡船発着場に着き小型船に全員乗った。エンジンは台所で使用済みの油をリサイクルしたバイオオイルを燃料にしており、大変エコな渡船である。約5分で三崎港に到着。

城ケ島の馬の背洞門

城ケ島の馬の背洞門
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城ケ島にて―海を背に

城ケ島にて―海を背に
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歩こう会メンバーの歩く姿 いつも下ばかり見ている

歩こう会メンバーの歩く姿
いつも下ばかり見ている
 
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樹齢820年の御神木 古木にあやかり、元気に長生きできますように

樹齢820年の御神木
古木にあやかり、
元気に長生きできますように
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当初の計画より30分遅れて1時に食事処・魚音(うおと)に着いた時は、やっとお昼が来たと階段を上って3階に用意されたテーブルにつく。やれやれである。まずは生ビールで乾杯。中トロの刺身に始まり、マグロ尽くしの膳が続く。何といってもここ三崎港は関東屈指のマグロ水揚げ量を誇る港である。「こんな美味しいマグロは食べたことがない」と皆口々に美味しい美味しいを連発。マグロの胃袋の酢味噌和えもリクエストして珍味に舌鼓を打った。

今日の行程を軽く見ていたけれど思いの外歩きに歩いて、一度座ると立てなくなってしまった。次から次へ料理が出て、更にビールや日本酒が加わり、話も大いに弾んで皆いい心持。「昼食の後、お寺巡りを予定しています。」とリーダーが言うと、「寺はいいです。私はここで待ってます。」と答える人もいたが、お腹も酔いも落ち着いた所でみんなでお寺を訪れることとなった。お寺は高い場所に位置している為、階段を上ったり下ったりと、いい腹ごなしになる。源頼朝が鎌倉幕府を開いた時(1192年)に植樹したという樹齢820年の銀杏の巨木に思いがけず出会った。何とも表現し難い、木で出来た鍾乳石が何本もぶら下がったような奇妙な形をした古木を皆不思議そうな顔をして見上げていた。

三崎は歴史ある港町なのでお寺や神社は数多くあるのだけれど、今日は光念寺、本瑞寺と海南神社にとどめ、産直センター「うらり」に戻って思いおもいに買い物を楽しんだ後、バスに乗って帰路についた。

乗り物だけで往復6時間の厳しいプランだったが、皆さんの飲みっぷり、食べっぷり、元気っぷりに感心したとても愉快な思い出に残る一日だった。

昨年末の「旧白洲邸武相荘と多摩丘陵」の時に初参加だった小澤俊夫さんは、「歩こう会は実に楽しい」とおっしゃって今回は奥様をお連れになった。ゴルフと囲碁の同好会にも入っていらして、「歩こう会は勝ち負けがないからいい」と冗談まじりにおっしゃり、三浦三崎にもう一度来て海中観光船(船底に窓が付いており、半潜水して海中の魚を鑑賞できる)に乗ってみたい」と大変な気に入りようだったことを付け加えておきたい。


参加者:    計8名
松原照旨(S29政経)、柴田弘道(S31法)、近藤雄一(S34理工)
小澤俊夫(S35法) 、新井鐘二(S39文)、大野正道(S40理工)
小澤早苗(小澤氏夫人)、大野真美(S42文)  

[大野真美(S42文)記]

 

 
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